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小山内 彩希

Osanai Miki

編集者

1995年、秋田県・能代市生まれ。大学在学中からWaseiのインターンとして「灯台もと暮らし」の編集・ライティングに携わり、大学卒業後は新卒社員として入社。社会人野球チームに所属しながら日本野球女子機構(NFB)のメンバーとしても活動中。

今、Waseiでどんなお仕事をされていますか?

基本的には編集とライティング。最近は、イベントの企画運営もしています。今、力を入れているのは『灯台もと暮らし(以下、もとくら)』の主力事業でもある地域特集ですね。大学3年生の頃から編集部でインターンをさせていただいていたので、地域特集には携わってきました。今年度からはもっと全体を見るような立場で特集を任せてもらっているので、今まで以上によい特集のつくり方を模索していきたいと思っています。

小山内さんはインターンからの地続きでWaseiに入社されていますが、そもそもWaseiでインターンをしようと思った理由はなんだったのでしょう?

大学2年生の頃に、「どうやったら大学生が新聞を読むようになるのか」をテーマにプレゼンするコンペに出たことがきっかけでした。それまで、いいサービスや情報のあり方について真剣に考えたことがなかったけれど、そのコンペをきっかけに「フィジビリティスタディ(feasibility study)」という考え方を知ったんです。

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フィジビリティスタディは、マーケティング分野では広く知られている考え方で、仮説を立ててプランの実現可能性を検証すること。それをやろうとすると、すごく時間やコストがかかるんですよ。立てた仮説が間違っていたら、また原点に戻って頭を捻るところからのスタートですし。でもそうやって、人が手足を動かしてつくられたものって真摯だな、とコンペを通して気づいたんです。もとくらは一次取材を徹底しているし、日本全国に足を運んで、個人の視点で情報発信をしている。それが当時大学生だった私にはすごく真摯な姿勢に感じて、自分も文章を届けるならもとくらのような記事をつくりたいと思ったのが、Waseiでインターンをしようと思った理由です。

そのままWaseiに入社を決めたのは、どういう心境からでしょう。

居場所、みたいなものができたからですね。編集もライティングも素人だった自分をいちから育ててくれたのが、Waseiのみんなでした。私もそれに応えたい気持ちで仕事をしていたら、いつの間にかインターンを始めた頃よりも、もとくらのことが大好きになっていたり、関わってくれている人たちの顔も見えるようになっていて。他の会社と迷いませんでした、世間で就活がピークの時期に地方出張に行っていたくらい振り切れていました(笑)。

考える力をつけることで、欲しいものを手に入れたり、守りたいものを守れる自分になれる気がしています

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もともと、文章を書くことは好きだったのですか?

好きでした。小学生の頃から、学級新聞を書いたり詩集コンクールに推薦してもらったりもしていました。小学校中学年の頃にインターネットを触りだして、ブログとかもやっていましたね。親に心配されながら、ケータイ小説を書いたりも(笑)。

でも書くことが好き、というよりかは考えたことを文章でアウトプットしたかったのかもしれません。昔から、日常の些細な疑問や感情の揺れた理由について、すごく考え込んでしまうんですよね。出発点はいつも自分の感性や感情なんです。嬉しかった、悲しかった、感動した、不思議に思った、などについて「どうして?」と、自分で自分にインタビューしていくと、この世にひとつしかない自分のためだけの模範解答ができますよね。その行為自体に日々救われているんです。

灯台もと暮らしも、「これからの暮らしを”考える”」がテーマですよね。

やっぱり、考えることを怠けないって、大切なことのように思います。中学生の頃、「大人になっていくとどんどん暗記力が落ちるけれど、そのかわりに思考力が伸びていく」ことを知りました。そのときは、「へぇ、思考力って勝手に伸びていくんだ」と思っていたんですけど、それはちがうよなぁと大人に近づくにつれ感じるようになって。

今って、超情報化社会だから「答え」みたいなものに飛びつきやすい時代でもあると思うんです。みんな毎日楽しいことばかりじゃなくて、一生懸命生きていると辛いこととか切ないことがある。そういうとき、答えを外側へ求めがちになってしまうけれど、それって自分の頭で考えていないから、思考力の鈍化につながってしまう。またその答えも、流動的な世の中では、泡沫のようなものだったりもする。

思考力って、「大人に必要なもの」として、人間の進化の過程で身につけざるを得なかったものなんじゃないか、と思うんです。大人になると、自分の欲求も守るべきものも増えるじゃないですか。それをちゃんと手に入れたり守ったりする術として、思考力を持たなければいけなくなっていったんじゃないかなって。だったら、思考力──考える力をつけた方が人生豊かなんじゃないか……とか、最近は考えています、考えすぎですかね(笑)。

ライフにシナジーするスポーツの可能性を探りたい

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小山内さんがこれからやりたいことを教えてください。

最近はもっと、1秒を100秒で捉えるような文章を書きたいです。夕日が沈む数分間のことを、100ページにもわたる文章量でいろんな表現で書くとか。長い人生から見たら一瞬のことを、あえてスローかつ高密度で再生したい。なんでこの欲求が生まれたのかはわかりません(笑)。もしかしたらそれが、日々を丁寧に生きるってことなんじゃないか、とぼんやりと思うくらいで。

あとは、この4月から野球をはじめたんですよ。ずっとソフトボール部でピッチャーをやっていて、「またマウンドに立ちたいなぁ」と思いながら月日だけが経っていたのですが、ふと今なんじゃないかと思って社会人チームに申し込みました。

私が好きな歌に「試合が終わったあとも人生は続いていくよ」っていう歌詞があって。たぶんスポーツの本来的価値って、スポーツで学んだことや疑問に思ったことがスポーツの世界で完結されるのではなく、日常のいろんな場面にリンクしていくこと。実際、自分がプレーヤーになってみて、「チームワークとはなにか」「才能とはなにか」など、いろんなことを考えるきっかけをスポーツから与えてもらってます。そんなスポーツの可能性に最近はのめり込んでいますね、スポーツには「考える種」がたくさん落ちているんです。

心に
残っている
言葉

次はいつくる?
それまでこの籠は完成させないで残しておくよ

福島県大沼郡昭和村で、暮らしの道具づくりをする佐々木良作さんがかけてくれた言葉です。籠づくりが途中の状態でおいとましなければいけない私に「次はいつくる?」と言ってくださったのが、とても嬉しかった。誰かに求められるひとになりたいな、と思った瞬間でした。

忘れられない
本の一節

人は失って初めてその大切さに気づくって言うけど、
本当の意味で気づくのはいつも、
再び向き合えた時だった気がする

中学生の頃に『NANA』を読んだ時から、なんとなく引っかかっていた言葉。大人になってからもう一度『NANA』を読み返したときに、初めて心から共感できました。自分にとって大切なものは過去には落ちていない。今この瞬間の心の動きに敏感になって、大切なものを選びとっていきたい。それが、過去を内包した上で、大切なものを知っているということだと思うから。

NANA(11)

矢沢あい

幸せの名をもつ少女が自らの意志で、運命を、切り拓く…。小松奈々と大崎ナナ…同じ名前を持つ2人の少女が繰り広げる、感動の恋のストーリー! 2人の「ナナ」、それぞれの幸せはどこにある…?

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